近年、SBI証券の利用者を狙ったフィッシング詐欺メールが急増しています。
今回届いたメールも、公式を装い「セキュリティに関するお知らせ」として重要性を強調する内容でした。
実際の画面や送信元情報、偽サイトへの誘導リンクなど、巧妙な手口が特徴です。
詐欺メールの特徴と実際の文面

このメールは、SBI証券のロゴや公式文書風のレイアウトで作成されており、受信者に「デバイス認証」「FIDO認証」設定を促す内容が記載されています。
メールの一部を抜粋します。
メール件名: 【SBI証券】セキュリティに関するお知らせ
送信元アドレス: mail.sbisec.co.jpi8J4@ar.em-net.ne.jp
本文抜粋:
「フィッシング詐欺にご注意ください」「デバイス認証・FIDO認証の設定をお願いします」
「認証設定はこちら」などのリンクがあり、クリックを促されます。
本物と偽物を見分けるポイント
公式メールに見せかけていますが、次のような点で偽物と判断できます。
- 送信元メールアドレスが「@sbisec.co.jp」ではなく、不自然な文字列や別ドメインになっている
- リンク先URLが公式ドメイン(https://www.sbisec.co.jp/)ではなく、全く関係のない外部サイト(例:https://e-learning.doko.ltd/School)に誘導される
- セキュリティ強化を理由に「今すぐ設定」を求めるなど、焦らせる文言が目立つ
偽サイトへ誘導する手口とリスク
今回のメールでは、「デバイス認証・FIDO認証 設定ページへ」と称して、偽サイト([https://e-learning.doko.ltd/School)へのリンクが埋め込まれていました。
クリックすると、SBI証券のログイン画面に似せたページが表示され、IDやパスワード、個人情報の入力を求められます。
このようなサイトに情報を入力すると、即座に第三者へ悪用される危険性があります。
フィッシング詐欺に遭わないためのチェックリスト

- 公式サイトやアプリから直接アクセスし、不審なメール内のリンクは絶対にクリックしない
- 送信元アドレスやリンク先URLのドメインを必ず確認する
- 重要なお知らせは公式サイトのメッセージボックスやお知らせ欄で再確認する
- 「今すぐ」「緊急」など、焦らせる文言があった場合は特に注意する
もし入力してしまったらすぐやるべきこと
万が一偽サイトで情報を入力してしまった場合は、すぐに下記の対応を取りましょう。
- SBI証券の公式サイトからログインし、パスワード変更
- 登録メールアドレスや電話番号も変更推奨
- 不審な取引がないかマイページで確認
- カスタマーセンターに連絡し、状況を報告
- 他サービスでも同じパスワードを使っている場合は全て変更
- 金融庁や消費者ホットライン等にも相談
SBI証券を名乗る詐欺メールが増えている理由
証券口座の利用者増加やNISA制度の注目、そして公式メールに似せたテンプレートが出回っている影響で、こうしたフィッシング詐欺が年々巧妙化しています。
特に「セキュリティ」「重要なお知らせ」を装うメールは今後も増えると予想されます。
最新のフィッシング対策と自衛策まとめ
- メールやSMSの内容を鵜呑みにせず、公式情報を優先する
- 不審なメールは開封せず削除、もしくはスパム報告
- パスワード管理や二段階認証の徹底
- フィッシング対策アプリやセキュリティソフトの導入
- 家族や知人にも注意喚起を広げる
まとめ
SBI証券を装ったフィッシング詐欺メールは、年々手口が巧妙化しています。
「セキュリティ」「認証設定」など信じやすい言葉が使われるため、少しでも違和感があれば公式ページやサポートに直接問い合わせてください。
大切な資産や個人情報を守るためにも、最新の手口と対策を知っておくことが何より重要です。