多くの人にとって、ゲジゲジは非常に不快な生き物です。
たくさんの足が動くさまは、見ただけで身震いすることも。
一匹を見つけると、「もしかして他にも?」と不安になるかもしれません。
しかし、実際にはゲジゲジが一匹いるからといって、それが大量にいるわけではないのです。
自然を好むゲジゲジは、寒い時期になると温かい場所を求めて家の中に入ってくることがあります。
本記事では、ゲジゲジがどのように家に侵入するのか、そしてそれをどう防ぐかについて解説します。
また、万が一ゲジゲジを見つけたときの対処法も紹介します。
しっかり予防策をとれば、ゲジゲジと遭遇することは避けられます。
ゲジゲジが家に一匹? 大量にいる心配は無用です!
ゲジゲジはムカデの一種で、その多足は見た目にも特徴的です。
よく「ムカデは一匹見つけたら、もう一匹いる」と言われますが、それはムカデがペアで生活することが多いためです。
しかし、ゲジゲジにはそういった習性はありません。
一匹見つかったからといって、必ずしも周りに他がいるとは限りません。
ゲジゲジとムカデはしばしば混同されがちですが、生態は異なります。
ゲジゲジが家の中で繁殖していることは、ほぼありません。
それでも、時々家の中に現れることがあります。
以下で、ゲジゲジがどこで繁殖し、なぜ家に侵入するのかを説明します。
ゲジゲジの生息地は屋外です
実のところ、ゲジゲジは家の中ではなく、屋外で繁殖します。
彼らは以下のような場所を好みます。
- 湿った落ち葉の下
- 大きな岩の下
- 庭やベランダの植木鉢の下
ゲジゲジは湿度が高く暗い場所を好むため、これらの場所では彼らにとっての食料である昆虫が豊富です。
また、天敵から身を守るための隠れ場所にもなります。
基本的に屋外で生活するゲジゲジは、土の中に卵を産みますが、家の中ではそうはいきません。
家に侵入する理由
ゲジゲジが屋外で生活を好むことがわかりましたが、ではなぜ家に入ってくるのでしょうか。
主な理由は寒さを避けるためと食糧を求めるためです。
彼らは寿命が5~6年と長く、その間に何度か冬を迎えます。
彼らが活発になるのは6月から9月の暖かい時期で、冬は彼らにとっても厳しいものです。
そのため、寒さを避け暖かい家の中に侵入します。
また、家には彼らの食べ物であるゴキブリなどもいるため、食糧を求めて侵入することもあります。
驚くことに、ゲジゲジはゴキブリを食べることで我々に利益をもたらしてくれる存在です。
しかし、その見た目から共生は難しいと感じるかもしれません。
自宅の周りにゲジゲジの好む環境を作らないようにしましょう
ゲジゲジが寒さや食べ物を求めて家に侵入することはありますが、彼らが群れで生活しているわけではありません。
それでも、家の中の暗く湿った場所はゲジゲジにとって魅力的なので注意が必要です。
ゲジゲジと遭遇したくないなら、家の中や周囲に彼らが好む環境を作らないことが大切です。
特に、車が停められるガレージ、屋外の物置、そしてベランダには注意が必要です。
ガレージは換気ができる分まだ良いのですが、物が多すぎると問題が生じます。
濡れた段ボールなどが乾きにくい状態になると、すぐにゲジゲジが好む湿度の高い暗い場所に変わってしまいます。
物置も同様に、定期的に空気を入れ替えることが重要です。
そして、ベランダに置き去りにされた不要なアイテムにも気をつけましょう。
使わなくなったバケツや古いスリッパ、発泡スチロールの箱などは雨に濡れやすく、長期間動かされないことが多いため、ゲジゲジにとっての隠れ家となり得ます。
ゲジゲジが家の中で繁殖することはないため、侵入経路を見つけてしっかりと塞ぐことが彼らの侵入を防ぐ鍵となります。
ゲジゲジの侵入を防ぐ6つの方法
ゲジゲジが好む自然な屋外環境とは異なり、家への侵入は偶発的です。
一匹見つけたとしても家に繁殖しているわけではなく、どこかから侵入していると考えられます。
侵入経路を特定し、それを塞ぐことがゲジゲジ対策の最も重要なステップです。
侵入の可能性がある主な箇所は以下の通りです。
- 網戸や窓の裂け目や隙間
- 玄関の郵便受けの隙間
- 壁に設置された換気口の隙間
- カバーやトラップがない排水口
- 洗面所やキッチンの排水管と床の隙間
- エアコンの通気路や排水ホースの隙間
これらの箇所からゲジゲジが侵入する可能性があります。
ゲジゲジは非常に細長い体をしているため、とても小さな隙間からも侵入できます。
そのため、これらの場所を定期的にチェックし、必要な対策を行うことが重要です。
これにより、ゲジゲジを効果的に家の外に遮断することができます。
網戸や窓の隙間に対する対策
まずチェックすべきなのは、傷みやすい網戸や窓の隙間です。
時間とともに網戸は破れたり、網の端がサッシからはずれたりしやすくなります。
これは、サッシを固定するパッキンの緩みによるものです。
網戸が破れたり、端がはずれたりしていると、ゲジゲジや他の害虫が侵入する可能性があるため、網戸の交換や修理をお勧めします。
小さな穴なら、網戸修理用のキットで簡単に補修可能です。
また、窓の隙間もチェックし、密閉性が保たれているか定期的に確認しましょう。
玄関ポストの隙間への対応
玄関のポストの隙間もゲジゲジの侵入口になり得ます。
外側からポストの蓋がしっかり閉じているか確認し、少しでも隙間があれば対策が必要です。
ゲジゲジは意外と器用に移動するので、ポストの隙間から簡単に侵入できます。
隙間がある場合は、修理を行うか、ポストカバーで蓋の部分を覆うことで隙間を塞ぐことができます。
換気口の隙間対策
家の壁に設置された換気口からもゲジゲジは侵入する可能性があります。
換気口は室内の空気を循環させる重要な役割を担っていますが、外壁側に細かい網がついているか確認しましょう。
網がなければ、1cm程度の隙間でもゲジゲジが侵入可能です。
隙間が大きいタイプの換気口の場合は、防虫ネットで覆うことで侵入を防ぐことができます。
排水口の保護
カバーやトラップがない排水口もゲジゲジにとっては侵入経路です。
キッチンや洗濯機の排水口にトラップが設置されているか確認し、ない場合は早めに設置しましょう。
トラップは害虫の侵入防止だけでなく、悪臭を防ぐ効果もあります。
洗面所やキッチンの排水管周辺
洗面所やキッチンの排水管と床の間にできた隙間からも、ゲジゲジが侵入することがあります。
排水管と床の接点に隙間があると、ゲジゲジがその隙間を利用して侵入する可能性があります。
このような隙間は、配管専用の防水パテやテープで塞ぐことをお勧めします。
これによりゲジゲジはもちろん、他の害虫の侵入も防げます。
エアコンの通気口や排水ホースの隙間に注意
エアコンの通気口や排水ホースの隙間も、ゲジゲジにとっては侵入しやすい場所です。
ゲジゲジは体が細いので、思ったより小さい隙間からでも入ってきます。
通気口に隙間があれば、パテで埋めたり、マスキングテープで一時的に覆ったりするといいでしょう。
特に注意が必要なのが排水ホースです。
このホースはエアコンの余分な水を外に排出するためにありますが、適切にカバーされていないと、ゲジゲジやゴキブリなどが侵入しやすくなります。
ホースの口に専用のキャップをつけることで、害虫の侵入を防げます。
これらのキャップは100円ショップなどで簡単に手に入りますので、まだの方はぜひ取り付けてみてください。
ゲジゲジ対策には迅速な対応が鍵
エアコンの通気口や排水ホースのように、侵入経路を事前に塞ぐことがゲジゲジ対策の基本です。
しかし、もしものために駆除アイテムを準備しておくことも大切です。
殺虫スプレーを使って
ゲジゲジ対策の基本として、殺虫スプレーが有効です。
「不快害虫用」や「ムカデ用」のスプレーが特に効果的で、ゲジゲジを直接噴射することで速やかに対処できます。
予防として、侵入が予想される場所に事前にスプレーしておくのもおすすめです。
殺虫パウダーでさらに守る
もうひとつ有効なのが殺虫パウダーです。
このパウダーはゲジゲジが入ってくる可能性のある場所にまいて使用します。
パウダーは直接ゲジゲジに撒くほか、防御線としても役立ちます。
ただ、撒いた場所にパウダーが残るので、見た目が気になる場合は注意が必要です。
しかし、効果は長持ちし、雨に強いため、屋外でのゲジゲジ対策には特に向いています。
家の中でゲジゲジまとめ
エアコンの通気口や排水ホースをはじめとする侵入経路をしっかりと塞ぐことで、ゲジゲジから家を守ることができます。
そして、殺虫スプレーや殺虫パウダーなどの駆除アイテムを上手に活用することで、さらに安心して生活することが可能になります。
害虫対策は事前の準備が重要で、適切なアイテムを準備しておけば、万が一の時も慌てずに済みます。