日常生活で何気なく使っているビニール製品。
便利な反面、熱にはとても弱く、うっかり溶けてしまうことがあるのが厄介です。
たとえば、調理中や電子レンジで温めている際にビニールが溶けてしまい、鍋やフライパン、さらには電子レンジ内部にこびりついてしまうことがあります。
また、衣類にビニールが溶けついてしまうのも、アイロン掛けや誤ってビニール製のものを加熱してしまうときに起こりやすいです。
この記事では、溶けたビニールの剥がし方を、アイテム別に紹介します。
「使えなくなった」と捨ててしまう前に、試してください。
【鍋・フライパン】に溶けたビニールの取り方
調理中、レトルトの袋やビニール袋が鍋やフライパンに溶けついてしまうこと、意外と多いですよね。
このような時は、次の方法を試してみてください。
ナイフやカッターで削り取る方法
ステンレス製の鍋やフライパンなら、溶けたビニールをカッターやナイフで慎重に削り取ることが効果的です。
厚みが出ている部分を少しずつ削ぎ取るようにすると、意外とスッキリ落とせるものです。
ただし、内側の曲がった部分や側面にはカッターが届きにくいこともあるので、その場合は無理せず次のステップに進んでください。
金属たわしを使ったこすり落とし
カッターで削り取った後、残ってしまったビニールは金属たわしでこすると、さらにキレイに落とせます。
力を入れてこすることで、他の汚れも一緒に落ち、鍋やフライパン全体がツルツルに。
曲面にも対応できるので、ナイフだけで取り切れなかった場合でも、この方法でほとんどのビニールを取り除くことができます。
バーナーで焼き切る方法の注意点
溶けたビニールは、火でさらに炙って焼き切るという方法もあります。
これは鉄のフライパンやコーティングされていない鍋に有効で、バーナーやコンロでビニールを焼き切ることができます。
ただし、独特の臭いが出るため、作業中は必ず換気を行いましょう。
また、コーティングのある鍋ではこの方法は避け、火傷にも十分注意して進めてください。
【電子レンジ】に溶けたビニールを簡単に取る方法
電子レンジでコンビニ弁当を温めているとき、パッケージのビニールが溶けてしまうことってありますよね。
そんな時の対処法も覚えておくと便利です。
スクレーパーやメラミンスポンジを使った方法
まずは耐熱性のスクレーパーを使って、溶けたビニールを根元からすくい取るように剥がしていきます。
スクレーパーがない場合、メラミンスポンジでこするのも有効です。
この際、ビニールがまだ熱い可能性があるので、やけど防止のために手袋を忘れずに。
重曹を活用した除去法
重曹を使った方法も、電子レンジ内のビニール汚れに効果的です。
まず、水200mlに重曹大さじ1を溶かし、耐熱容器に入れて電子レンジで加熱します。
5分間加熱した後、扉を開けずに30分ほど蒸らすことで汚れが浮き上がり、ビニールも簡単に拭き取ることができます。
重曹を使えば、レンジ内全体の汚れも一緒にキレイにできますよ。
【服】に溶けたビニールを除去する方法
服にうっかり溶けたビニールが付着してしまうこと、ありますよね。
特にアイロンを使うときや、ビニール製のプリント部分を誤って熱で溶かしてしまうことも。
そんな時、簡単に試せる方法がいくつかあります。
温めて柔らかくしてから剥がす方法
溶けたビニールを再び温めて柔らかくすることで、簡単に剥がすことができます。
スチームアイロンやスチームドライヤーが便利です。
濡らした布を溶けたビニールの上にのせ、スチームを15cmほど離して当てます。
ビニールが柔らかくなったら、端から少しずつ丁寧に剥がしていきましょう。
作業中はビニールが服の繊維に深く入り込まないように、スチームのかけ過ぎには注意してください。
冷やして固めてから剥がす方法
温めるのとは反対に、ビニールを冷やして固める方法も効果的です。
ビニールがついた部分に氷を入れたビニール袋を当て、ビニールがしっかり固まるまで待ちます。
その後、端からゆっくり剥がしていきます。
冷凍庫で直接冷やすこともできますが、服の素材を傷めないように慎重に行うことが大切です。
重曹を使ってこすり落とす方法
重曹を使った方法も有効です。
40℃程度のお湯に重曹を溶かし、溶けたビニールが付着した部分をもみ洗いします。
もし取れにくい場合は、重曹を直接ビニールにかけて歯ブラシでこすりましょう。
服の素材に合わせて、優しくこするようにしてください。
重曹を使えば、ビニールだけでなく、他の汚れも一緒に落とせるので便利です。
ストーブに溶けたビニールを剥がす対策法
冬の暖かいストーブ周りで、ビニール袋やビニール製品が溶けてしまうこと、よくありますよね。
ストーブに付着したビニールも、正しい方法で対処すれば簡単に取り除くことができます。
温めて柔らかくする方法
ビニールは温めると柔らかくなるので、まずはお湯を使ってビニールを柔らかくしましょう。
沸騰させたお湯に浸したタオルを溶けたビニールに当てて、少し時間を置きます。
ビニールが柔らかくなったら、スクレーパーなどで慎重に剥がします。
熱湯を扱うため、火傷には十分注意してください。
冷やして固める方法
ストーブに溶けたビニールを冷やして固める方法もあります。
氷を入れたビニール袋を溶けたビニール部分に置き、しっかり冷やします。
ビニールが固まったら、スクレーパーで剥がしていきます。
冷却してビニールを固めることで、剥がす際の力を軽減でき、ストーブの表面を傷つけにくくなります。
重曹を使用した磨き取りの方法
重曹の研磨作用を利用して、ビニールを擦り落とす方法も効果的です。
重曹をぬるま湯に溶かし、ペースト状にしてからスポンジや歯ブラシでビニールを擦ります。
こすりすぎてストーブの表面を傷つけないように、力加減には注意してください。
最後に水拭きして仕上げましょう。
簡単にできる溶けたビニールの予防法
ビニールが溶けてしまう前に、あらかじめ対策を取ることが最も効果的です。
以下のポイントを押さえることで、ビニールが溶ける事故を防ぎましょう。
熱源の近くにはビニール製品を置かないことが基本です。
コンロの近くやストーブの前にビニール袋を放置することは避け、レトルト食品などを扱う際もビニールが熱に直接触れないよう注意しましょう。
電子レンジで温める際には、ビニールのパッケージやラップを使う場合、溶ける可能性があるので取り扱いに注意すること。
また、アイロンを使う際には、衣類のプリント部分やビニール素材が付いたデコレーションに特に気を付けましょう。
事前に予防することで、手間のかかる清掃作業を避けることができます。
まとめ
溶けたビニールの剥がし方について、鍋・フライパン、電子レンジ、服、ストーブなどのケースごとに効果的な方法を紹介してきました。
それぞれの素材に応じた対策を選ぶことで、安全に、そして確実にビニールを取り除くことができます。
温めて柔らかくする方法、冷やして固める方法、重曹を使う方法といった選択肢をうまく活用し、状況に合った対策を取ることが大切です。